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この前、人を拾いました
第9章 ①―8 そして何も言わずに



「どういうこと……?」



私は訳が分からずにそういうと、レイはいつもと変わず、余裕の表情だった。


まただ。


こりもせず、少し期待してしまった。




そう思っていると、レイは私を勢いよく押し倒した。






「え?」





にこっと笑って私に覆いかぶさるレイ。




キレイな髪が私の頬をくすぐる。





「そうやってまた、ふざけて……っ」




涙ぐみながら見つめると、レイは私の耳元にちゅっとキスをしながら



「みきちゃん、ちょっと黙ろっか。」


とささやいた。




その声に身体が泡立つのが分かった。



「あ……っ」



レイは静かに私の耳を舐めた。


いやらしく。

その音が聞こえるように。




「はぁ……っれ……いッ……」





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