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この前、人を拾いました
第85章 ⑨—7 誰のお蔭で


「レイくん!!!」
「礼二先輩っ!!」




突然姿を見せたレイに、はなさんと若村さんが声を揃える。


お父さんはというと…


びっくりさせた顔を見せたあと、また不機嫌そうに眉間に皺を寄せた。



西園寺代表は、レイのことを見ることもせず、フッと口角を上げて楽しそうに笑う。




「なっ…なんだ、お前…どこいってたんだ……」





お兄ちゃんの問い掛けを聞くと、レイは、私の手首を握っていた手を離し、ズボンのポケットに手を突っ込んだ。


レイの背後にいるせいで、レイが今どんな顔をしているのか分からない。


一向に話す気配がないから、また私は不安を募らせいると…





「……これですね」





コンっ…と小さく音を立てて机の上にレイがあるものを置いた。





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