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第85章 ⑨—７ 誰のお蔭で

頭をゆっくりと下げると、またシーーンとした空気が流れる。


眼を瞑りながら、自分の鼓動を感じる。


張りつめた空気。




そして




「………分かったっ……」



お父さんの放った一言に、わーー！とお兄ちゃんたちが声を挙げた。




「泣かしたらただじゃ済まないからな…っ！」




みんなが盛り上がる中で、お父さんはレイに向かってそう言った。




顔を上げたレイは、ニコッと微笑むと、ハイ…！！と大きな声で返事をしていた。