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この前、人を拾いました
第12章 ②―1 彼が変わることはありません
お、おいしそぉ……
会社の帰り
最近開店したばかりの超高級洋菓子店に並ぶケーキを私はショーウィンドー超しに見た。
何なの……あのシュークリーム……
輝き方が普通のシュークリームと違うわ…
ごくりと私は唾を飲む。
会社を出て駅に行くまでの間に出来たその店は、日本に初上陸したとても有名な店で、会社の中でも出来上がる前から随分とみんなが噂していた。
ああ今日こそ買おう…っ
だ、だめよ……高級すぎる…。
シュークリームごときに1000円近くもかけられないし…
それに今お給料前でお金ないし…
私は涙を飲んでそのキラキラと光るお菓子たちから離れた。
頭に焼き付いたシュークリーム……
お給料出たら、絶対買う!
そう一人で誓ったときだった
ピロリロリ…ピロリロリ…とスマホがなり、画面をみた。
あ、レイ。