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第92章 ⑩—５ 彼の言葉の真相は

「……っ、ごめんなさいっ…。でもっ……レイは、私のこと愛してくれててっ……これは考え方が違うだけで……っ」



そうだと思いたい。


苦しくて言葉に詰まっていると、西園寺代表が口を開いた。




「礼二は……さきさんとの子どもを欲しがっていると思います」


「……………で、でも…」


「あなたを失うのが怖いんですよ」


「失う……？」





若村さんが返した言葉で、子どもがいらないと言ったときのレイの言葉を思い出した。



─────────────────僕はもなちゃん無しでは息も出来ない



そして西園寺代表は、先ほどのお手伝いさんに耳打ちで何かを伝えたあと、自分の机に飾られた写真立てを掴み、私に差し出した。