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この前、人を拾いました
第16章 ②―5 神様、私なんかしましたか
たくさんの荷物を持ちながら猛スピードで走ってきたスーツを着た人。
そしてようやく私の目の前に来ると、膝に手をついて息を整えた。
「先輩………!
はぁはぁはぁ…酔いすぎですよ!
はぁはぁはぁ…突然女性に抱きつくなんて……本当に、すみませんっ…」
そう言って、その人は私に謝ると、懸命に男から私を離そうとした。
「うるさぁぁぁあい!!!!!僕はるりちゃんが好きだから抱きついてるんだぁぁぁあ」
と男が叫ぶ。
え…………
もしかして……
私は恐る恐る私を抱き締めているその男の顔を見上げた。