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飴色トライアングル【完結】
第14章 青春プレイバック

少し布団を離して敷けばいいんじゃない?
うん、そうだよ…そうしよう!

布団を敷いてシーツを広げようとした。
あっ、でも─

思い出した!

私が英昭のマンションに行った時の事を…

私が英昭に〝抱いて〟なんてバカなお願いした時
ヒデに手を引かれ向かったのは寝室で

由美もここでヒデと一緒に眠ったのかな?
なんて…
ベッドを見て固まる私にヒデが言ったんだ。

寝室には由美も入れたことがないって
ここに入ったのは美緒が初めてだって…

(隣に人がいると落ち着かなくてさ)
確か、そう言ってた…って事はダメだ。
別々の部屋でなきゃ!

広げた布団をたたんで持ち上げた。
布団を抱えてカニ歩きしながら部屋を出ようとすると─

ドンッ。
え?─何かにぶつかった。

「布団持ってどこ行くの?」
英昭がシャワーから戻って来た。
もう出て来ちゃったの?

「今、布団敷くから…ちょっと待ってね」

ごめんねヒデ、部屋を出るからちょっと退いてくれない?

「美緒はどこで寝るの?」
「ん?、私はここだけど」
いつも私はここで寝てるから

大きな布団を抱えてるから早く運びたいのにヒデが話し掛けてくる。
「俺は?」

「ぇ、ヒデはそっちの部屋、1人がいいでしょ?」

「なんで?」

え、なんでって!前に言ってたから。
ヒデごめんね先に運ばせて…布団重いから。
先を急ごうとするのに通せんぼ。

「いいよ美緒と同じ部屋で」え?あぁ!

ヒデは私が抱えた布団を軽々取り上げ部屋の中に入って行く。

ちょ、ちょっと
「ここでいいよな?」え?─
抱えた布団をもう私の布団の横に広げてる。

それは、もちろんいいんだけど…でも

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