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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第2章 始まりは桜の下で……

私の言葉に少し躊躇いを見せる二人、そんなに言いにくい話? やっぱり別々に聞いたほうが……。
そう私が思い始めた頃、動いたのは小野寺さんのほう。

「ちょっと言いづらいかなぁ? でも、はっきりと言わないと、三苑さんに伝わらないと思うから」
「??」
「僕は三苑さんが好きです! 僕と付き合って欲しい!」
「…………え?」

これって、これって、告白ーー!?
私の人生こんなにハッキリと告白などはされたことが無いので、私のほうがビックリ!

「参ったね、俺も同じことを言おうと思っていたんだよ。
……三苑さん、俺と付き合って欲しい。絶対に泣かせるようなことはしない、約束する」
「………………」

うそっ、尾上さんまで!?
いきなり二人の男性に告白されてしまった私、頭がついていかずにパニック!
どこかのテレビじゃあるまいし、こんなダブル告白なんて誰が予想出来るの?

「ち……ちょっと待って下さい、いきなり付き合ってと言われても私……」
「僕のことが嫌い?」
「俺が嫌だと思う?」
「そうじゃなくて……。小野寺さんも、尾上さんも嫌いではないけれど、今ここで一人を選べと言われても、私は選べないと思います」

だって、だって、彼氏は一人だよ。二人同時に告白されても、一人を選ばなければならない。今どちらを選ぶなんて、私にはムリ。
小野寺さん、尾上さん、私にすればどちらも良いななんて思っていた二人。これは好きとかではなく、ミーハー感覚のほう、女性社員ってこういう話が好き、勿論それは私だって同じこと。

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