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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第8章 3人で-男同士の共闘
どれくらいの間、裸のままなのに抱き締めていてくれただろう。5分とも10分ともとれないほどの長い時間、二人は私を包み込み続けてくれた。
漸く涙を止まった私だけど、この先どうすれば良いの?
「あの……蓮さん、陸さん」
「ん?」
「どうしたの千弥?」
「私たち……裸のまま……」
「あぁ、気にしなくていい、俺もそんな気は失せたしね」
「僕も今の千弥に手は出せないよ」
「……でも」
「じゃあ、こうする?」
後ろの陸さんが、私を捕まえたままベッドに転がったの。勿論私も道連れ式にベッドにコロン。……でもただそれだけで、陸さんはなにもしない。
「三人で一緒に眠れば、千弥も安心でしょう?」
「なるほどね。このベッドなら三人が寝ても余裕がある、俺も一緒に寝るよ」
私を挟んで、陸さんの反対側に寝転がる蓮さん。ずっと二人に囲まれ、ぬくもりと安心感が私を包む。
こんなことは無かったから、一瞬身構えたよ? でもそれは私の勝手な思い違いだったみたい。……こんなにも安らぐんだから。
「……明日でもいいから、ちゃんと話を聞いて欲しい」
私から切り出した、過去になにがあったのか初めから話そうと。二人には聞く権利がある、私がそう思ったの。
「幾らでも聞くよ千弥」
「僕は言ったよね、千弥が話して……と」
「……うん……」
二人の間で眠りにつく私。
こんな風に穏やかな気持ちで男性と眠るのは初めてで、凄く心地いい。
だから……ハッキリさせよう、私のせいで不安にさせているんだから、私が言わなくちゃダメなんだよね。