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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第13章 ルーキーの反抗-陸
「そういうヤツだったってこと、でも……スッキリしたー!」
「陸さんがそう思うなら、私はそれでいい」
「でもね陸、仕事はどうするんだい?」
「すぐには考えられないよ。暫くは引きこもりなんかしてゲーム三昧もアリだしね」
蓮に痛いところを突かれ、つい誤魔化した。先なんてなにも考えていないし、多分コーディネーターの仕事をしようとすれば、会社からの妨害が入る。これだけやらかしたんだから、当たり前だと思わなくちゃ。
そうなると新しい職種ってことになるわけで、デザイン学卒の僕は、そこそこに再就職が不利な状況なんだよ。
「陸さん、いつまでこもるつもり?」
「数ヵ月くらいこもっちゃダメ? もう、やりたいのに出来なかったゲームを全てやるんだ」
「ゲームもいいけれど、陸も俺のところに来ればいいよ。千弥も陸も表に出すつもりはないからね」
「でもさ、蓮の仕事は空間コーディネーター関連は少ない」
「全て外注になるから、あまり入れなかっただけの話。二人が居てくれるのであれば、レストランからホテルまでトータルコーデが出来るかもね?」
うわートータルコーデ、めっちゃ憧れる。僕は設計士じゃないから建物そのものには携われないけど、内装や間取りには携われるんだよ。いいなトータルでコーディネート、あの会社では出来なかったこと。
「興味を示した陸?」
「それズルくない蓮?」
「今はまだ個人店舗くらいが精一杯だけど、いつかは……なんて大きな夢を見てもいいと俺は思う」