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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第14章 3人でなければ駄目

「千弥、それ僕が堪らなくなる」
「??」
「潤んだ瞳で僕を見上げ……凄く誘っているように見えてしまうんだよ」
「そんなことしてない」
「うん、千弥は無意識だよね、でも僕のほうが誘われてしまうんだ」
「陸さん……あっん……」
優しく降って来る陸さんの唇、一度触れるだけで離れ、私の様子を見ながらまた唇が塞がれる。
穏やかな陸さんのキスは好きなの、気を使い負担にならないようなキスの仕方。私の頬に触れ、何度も何度も唇が合わさるの……私がもっと深いキスをせがむまで……。
「千弥……千弥……」
「陸さん……その……蓮さんが帰って来ちゃう」
「そうしたら蓮も一緒がいい。三人一緒じゃないとダメなんだ、もう僕一人だけで千弥を愛せない、僕と蓮が二人じゃないと千弥もダメだよね?」
「重なる想いだもの。誰か一人じゃダメ、三人一緒じゃなければダメ、私たちは三人で一つの想いでしょう」
また陸さんは私にキスするけど、それ以上先には進まない。……まるで蓮さんを待っているように。
「僕と蓮と千弥が揃って、やっと愛する想いを伝えられるようになった。誰かがじゃない三人が互いに愛しいからこそ、この生活が上手くいっていたんだって思い知ったんだ」
「私もそう思うよ陸さん。二人の想いが私を守ってくれたと、今の私は実感してる。三人一緒だから出来たことだって分かっているもの」
こんな運命もアリだって理解しているよ。
初めは偶然だったかも知れない、だけど蓮さんの行動力に陸さんの温かさ、私が内に籠っても私を救い出してくれた二人。

