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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第6章 千弥と陸
「ごめんなさい、これじゃ夕食じゃなく夜食だね」
「僕は夜食で良いけど。どうせいつも夕食の後に夜食だし」
「……本当に食べていたの?」
「勿論! で、冷蔵庫にはなにがあるかな?」
「あ、私もあまり知らない」
二人して冷蔵庫を開けば、そこは食材の宝庫。蓮さんがこんなに揃えていたなんて、私も陸さんもビックリ!
「凄っ! でも夜食には重そうだよ」
「肉も魚も沢山。だけど私も重いと思う」
冷凍庫も山と入っているけれど、その中からご飯を見つけて、先ほどの干した魚をチョイス。作るのは勿論出汁茶漬け、私でも作れる基本的なもの。
「千弥の手作りって初めてだよね」
「あまり料理は得意ではないし、蓮さんの料理の数々を見ちゃうと作れないというか……」
「蓮はプロだよ。僕としては家庭料理も良いな、それも千弥が作ってくれた料理」
「さぁ? 最後にはカップ麺になりそう」
魚を焼きながら少しのお喋り、私は陸さんだけ普通に話せる。蓮さんともかなり打ち解けたとは思うけど、陸さんのように、気楽にはまだ話せていない。
「深夜のカップ麺も捨てがたいんだよね僕、蓮には内緒だけど」
「どうしてもだったらカップ麺かも?」
「でしょう! 千弥意見合う」
「夜食は食べないが基本です」
「うっ、ゲームはお腹が空くんだって。夜食が無いと僕生きていけなそう」
そこまでゲームをやっているのかな? 陸さんの部屋は玄関側だから、夜私が歩くことは無いの。だから何時までやっているのか、全く分かってない。