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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第7章 蓮と陸の心境
目が覚めたら、隣で千弥がぐっすりと眠っている。疲れ切ったような千弥の寝顔を見て、僕は少し反省中。
幾ら千弥の願いでも、あんな風に乱暴に抱くべきじゃなかった。
実際に千弥の腕や胸には、昨晩僕が縛ったロープの痕がハッキリと残り、すまないと想いながらも秘部を見れば、陰核や菊の花は腫れ上がっている状態。
(やり過ぎ……分かってはいるけど……)
本来の僕は、こんな無理矢理な抱きかたなんてしない。あの日、蓮の部屋から聞こえて来た話と、蓮が僕に話してくれたことを総合し、結果的に考えたのが昨日のやり方。
(でも、蓮の言う通り、セックスに持ち込んだ途端に千弥は変わった)
別人のように性を求める千弥、欲望のままに責め犯すことを望み、どんなに激しくしても嫌がることすらない。連じゃないけど驚き、その言葉が一番合っていると思う。
帰宅した時のあの千弥にも驚いたけど、セックスの時の千弥にもっと驚いた僕。
まるで別人を抱いているような錯覚さえ覚えるくらい、アンバランスのような千弥の性格。
(だからなの?
千弥が心療内科に通う理由。こんなに違いがあれば、普通は心が保たない。必ず無理が生じるはず)
眠る千弥を見つめて僕は考える。セックスが激しいのは構わない、だけど普段の千弥から考えると、どこかに無理が掛かっているんじゃないか、このままじゃ千弥が潰れてしまうんじゃないか、そんな思いに捕らわれてしまいそう。
勿論、千弥を見捨てる気なんて一ミリも無いよ。