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◇◆ 星降る夜の恋物語 ◆◇
第2章 guiltless ギルティリス
─何でそんな感情になるんだ…?!
ここ最近、俺の思考はその訳を突き詰めるべくグルグル回り続けている。
でも、今までこの曖昧な感情に全く気付かなかったわけではない。
奴の無邪気な微笑みや特有の色気に惹かれていたのは確か。
怜悧な瞳が宿す悪戯な煌めき、フンワリした独特のムード。
奴は、そんな人を惹き付けずにはおかない魅力を持っていた。
勝ち気でマイペースな性格を差し引いても余りあるくらいの。
結局は自分で認めたくなかっただけ。この感情を…
男に心惹かれる自分を。
例の”キス”の話を聞いて面白く無かったのは、つまらないやきもちのせい。
そう考えれば辻褄も合う。納得できるかどうかは別として。
─馬鹿馬鹿しい。何やってんだか…。
呻くように独り言を漏らす。