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秘密のピアノレッスン
第12章 きよしこの夜

今頃、母はどこで誰と過ごしているのだろう……。
黒い車や、母の濃い化粧を思い出し、なかなか寝付けない。
そうだ。先生にもらった携帯……。
レッスンバッグの中からそれを取り出すと、チカチカと黄緑色に点滅していた。
覚束ない手つきで触ってみると、先生からメールが一通入っていたが、開封の仕方がよくわからない。
ベッドサイドにあるスタンドライトをつけて、説明書を膝の上に置いて、右手に携帯を握りしめ、5分ほど悪戦苦闘した末に読むことができた。
“from.角川奏馬”
“明日、実家の方のクリスマス会来る?昼の1時からだって。また連絡ください。”
わああ……。行きたいな。佳苗先生にも会いたいし……。
何分かかかったけれど、“行きます”とだけ返信できて、胸を撫で下ろした。
気がつけば、さっきの不安が消えている。
先生は私を救ってくれる王子様かもしれない。そんなことを考えながら、眠りについた。
黒い車や、母の濃い化粧を思い出し、なかなか寝付けない。
そうだ。先生にもらった携帯……。
レッスンバッグの中からそれを取り出すと、チカチカと黄緑色に点滅していた。
覚束ない手つきで触ってみると、先生からメールが一通入っていたが、開封の仕方がよくわからない。
ベッドサイドにあるスタンドライトをつけて、説明書を膝の上に置いて、右手に携帯を握りしめ、5分ほど悪戦苦闘した末に読むことができた。
“from.角川奏馬”
“明日、実家の方のクリスマス会来る?昼の1時からだって。また連絡ください。”
わああ……。行きたいな。佳苗先生にも会いたいし……。
何分かかかったけれど、“行きます”とだけ返信できて、胸を撫で下ろした。
気がつけば、さっきの不安が消えている。
先生は私を救ってくれる王子様かもしれない。そんなことを考えながら、眠りについた。

