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秘密のピアノレッスン
第16章 呪縛から

「お母さんが叱られるから、言っちゃだめなの? でも君は、怪我まで負ってるのに」
「私はいいの。私が悪かったんだから」
「更紗の何が悪いの? 悪いことをした自覚があるの? 俺から見たら、君が一方的に傷つけられてるようにしか見えない」
先生は、少し冷たい表情で、私をちらと見る。
「でも……」
「……わかったよ。でも、誰にも言わずに君を預かってるわけにはいかないんだよ」
私は、先生の事情もあることを、気付いていなかった。
「ごめんなさい……」
「謝らないで。謝ったら、罰ゲームにしようか」
「えっ……」
「冗談だよ」
冗談……なのか。
くすくすと笑う先生に、つられて笑う。
こんな状況なのに笑えるのは、こんな状況だというのに安心できるのは、先生がいてくれることに他ならない。
「今日、学校が終わる時に迎えに来る。いいね?」
先生が優しく髪を撫でる。
こく……と頷いたら、顎を指先で上げられ、優しい唇が重なった。
「私はいいの。私が悪かったんだから」
「更紗の何が悪いの? 悪いことをした自覚があるの? 俺から見たら、君が一方的に傷つけられてるようにしか見えない」
先生は、少し冷たい表情で、私をちらと見る。
「でも……」
「……わかったよ。でも、誰にも言わずに君を預かってるわけにはいかないんだよ」
私は、先生の事情もあることを、気付いていなかった。
「ごめんなさい……」
「謝らないで。謝ったら、罰ゲームにしようか」
「えっ……」
「冗談だよ」
冗談……なのか。
くすくすと笑う先生に、つられて笑う。
こんな状況なのに笑えるのは、こんな状況だというのに安心できるのは、先生がいてくれることに他ならない。
「今日、学校が終わる時に迎えに来る。いいね?」
先生が優しく髪を撫でる。
こく……と頷いたら、顎を指先で上げられ、優しい唇が重なった。

