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エレベーターガール
第3章 エスカレーターガール
その人事の意図は本人にも明かされていないが、さゆりの後輩への指導力、管理能力を買われ、初の女性管理職候補生としての一番の近道にと、総務部残留になったのだが…
勿論、そんなことは知る由もない。
「抜擢って一般職の聖子先輩の初秘書課入りですか?」
「それは、抜擢ではないわ。彼女のエスカレーターガールとしての逸材が認められただけで…」
「エスカレーターって静香のことじゃないの?」
「あら、あの娘は最初から木村君一本釣りで乗り換えてないし、見事、デキ婚で釣り上げてめでたく寿退社じゃない。」
「う〜ん、そうですよね。あの木村君がデキ婚なんてね。らしくないけど〜」