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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第1章 『蘇った者』
「めーんっ!」
ぴしっ!
少女の澄んだ気合の声と共に竹刀が鳴る。板敷の道場の上を道着袴の少女が軽やかに舞う。鮮やかな弧を描いで竹刀が撃ち込まれる。
左右に揺れるポニーテールを置き去りにする勢いで間合いを詰め、そして今度は竹刀を横薙ぎに一閃。
「胴~っ!」
ぴしっ!
再び竹刀が鳴る。
少女の身のこなしには無駄がなく、軽やかで思わず見惚れてしまうほど。
「小手~っ!」
ぴしっ!
正確に的確に相手を撃ち抜くその剣は少女とは思えない剣捌きを見せる。まさに舞う蝶のごとし。
しかし…
「めーんっ!」
「う、うが~っ!」
俺はもう限界とばかりに相手の竹刀を撃ち落す。撃ち込むほうは気持ちがいいかもしれないが、撃ち込まれるほうはたまったもんじゃない。いくら防具のフル装備とはいえ、少女の剣の正確さも手伝って撃たれれば痛い。防具越しでも胴を撃たれれば一瞬息が詰まる。
「うがーっ!」
「ちょっと小次郎!」
「もう限界だよ」
「あんたが動いちゃ稽古にならないでしょ!」
「もう十分だろうが! こっちの身にもなれよ」
「はぁ?」
剣先を下げる代わりに今度は不機嫌そうな目を俺に向ける。額を濡らす汗を見てもらえれば俺がどれだけ撃ち込まれ続けたか分かってもらえると思う。
「まだよ、まだ足りない」
「もういい加減にしてくれよな」
「やだ! ほら構えて! 行くよ!」
「ちょ、まだ…っ!」
ぴしっ、ぴしぴしっ!
唸る風のごとく少女の竹刀が俺に撃ち込まれる。
ぴしっ!
少女の澄んだ気合の声と共に竹刀が鳴る。板敷の道場の上を道着袴の少女が軽やかに舞う。鮮やかな弧を描いで竹刀が撃ち込まれる。
左右に揺れるポニーテールを置き去りにする勢いで間合いを詰め、そして今度は竹刀を横薙ぎに一閃。
「胴~っ!」
ぴしっ!
再び竹刀が鳴る。
少女の身のこなしには無駄がなく、軽やかで思わず見惚れてしまうほど。
「小手~っ!」
ぴしっ!
正確に的確に相手を撃ち抜くその剣は少女とは思えない剣捌きを見せる。まさに舞う蝶のごとし。
しかし…
「めーんっ!」
「う、うが~っ!」
俺はもう限界とばかりに相手の竹刀を撃ち落す。撃ち込むほうは気持ちがいいかもしれないが、撃ち込まれるほうはたまったもんじゃない。いくら防具のフル装備とはいえ、少女の剣の正確さも手伝って撃たれれば痛い。防具越しでも胴を撃たれれば一瞬息が詰まる。
「うがーっ!」
「ちょっと小次郎!」
「もう限界だよ」
「あんたが動いちゃ稽古にならないでしょ!」
「もう十分だろうが! こっちの身にもなれよ」
「はぁ?」
剣先を下げる代わりに今度は不機嫌そうな目を俺に向ける。額を濡らす汗を見てもらえれば俺がどれだけ撃ち込まれ続けたか分かってもらえると思う。
「まだよ、まだ足りない」
「もういい加減にしてくれよな」
「やだ! ほら構えて! 行くよ!」
「ちょ、まだ…っ!」
ぴしっ、ぴしぴしっ!
唸る風のごとく少女の竹刀が俺に撃ち込まれる。