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記憶の彼方に眠る恋
第4章 再会

拓麻の母は、これを聞いて少しがっかりした様子を見せて言った。
「そっかぁ……。紗友莉ちゃんも知らないのかぁ、残念……」
すると、立ち上がった体勢のまま、しばし黙っていた拓麻がここで口を開いた。
「やっぱり、俺と長い付き合いだという紗友莉と話してると、もしかすると記憶を取り戻すキッカケを得られるかもな。俺の部屋で話そう」
そう言うと、例のお守りを大事そうにそっと手に取る拓麻。
拓麻の母が、紗友莉に向かって言った。
「紗友莉ちゃん、よろしくね」
「はい、おばさん。どのくらいお役に立てるかは分からないけど……」
そう言って紗友莉も立ち上がる。
そこで拓麻は、さりげなく紗友莉の手をとって、ドアへと向かった。
その挙措動作はいかにも自然だったが、かつて長きにわたって恋心を抱き続けていた相手である拓麻から手を握られたことで、紗友莉の心臓はドクンと跳ねる。
思わず赤面する紗友莉だったが、拓麻は特に気にする様子もなく、紗友莉の手を引いたままリビングを出て行った。
「そっかぁ……。紗友莉ちゃんも知らないのかぁ、残念……」
すると、立ち上がった体勢のまま、しばし黙っていた拓麻がここで口を開いた。
「やっぱり、俺と長い付き合いだという紗友莉と話してると、もしかすると記憶を取り戻すキッカケを得られるかもな。俺の部屋で話そう」
そう言うと、例のお守りを大事そうにそっと手に取る拓麻。
拓麻の母が、紗友莉に向かって言った。
「紗友莉ちゃん、よろしくね」
「はい、おばさん。どのくらいお役に立てるかは分からないけど……」
そう言って紗友莉も立ち上がる。
そこで拓麻は、さりげなく紗友莉の手をとって、ドアへと向かった。
その挙措動作はいかにも自然だったが、かつて長きにわたって恋心を抱き続けていた相手である拓麻から手を握られたことで、紗友莉の心臓はドクンと跳ねる。
思わず赤面する紗友莉だったが、拓麻は特に気にする様子もなく、紗友莉の手を引いたままリビングを出て行った。

