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大好きだから...
第11章 復活…後輩に嫉妬
頼むから2キロとか笑って済ませたかったよ。
「かなり減ってた。先生にもこれ以上痩せると危険
って言われちゃった…
けど食べられない。」
だろうな。
肋骨もだけどまた痩せた分クビレも…
だけど胸だけはしっかりあった。
ってこんな時に何考えてんだ俺は。
「朱里…」
それだけ言葉を発しただけなのに
朱里はちゃんと分かってたみたいで。
「精神的にはもう吹っ切れたはずなのに
食べられないって事はまだ吹っ切れてない。」
確かに朱里は亡くなった事は分かっている。
だけどあの一軒家にお母さんだけを
置いておきたくないのだろう。
お父さんが日本に戻ると知っていても
これは聞いてないんだろうな。
「朱里、もうすぐお父さんも日本に帰ってくる。
お兄さんもな。」
「お兄ちゃんも?」
ほらな。やっぱり初耳だったんだな。
お父さんとお兄さんが
傍に居てくれる。
だから俺は全力で朱里を支えなきゃな。
「そっか。お兄ちゃん一緒なら
お母さんと寂しくないね。」
少し寂しそうに朱里は呟いた。
寂しそうだったけど
それより俺にはこっちが大事だから。