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大好きだから...
第16章 同期の安藤くん

「...なんで?…」
びっくりした。
辞めたいなんて今思いついたことだし
口にもしてないのに。
『そんな感じの顔してたから。
ほら、俺は直接助けてあげられないけど
結城なら何とかしてくれるよ。
ほんとに辛くなる前に
ちょっと休んでもいいし
離れてみるのもありなんじゃない?』
休む?
何を休むのよ...
これでも係長だしやることはたくさんある。
離れる?
正人も別れるってこと?
そんなの嫌に決まってる。
会社で話せたくても
今家で話すことが今の安らぎなのに。
「安藤くん。
私正人とは離れたくない。
ずっと一緒がいいの。」
『知ってるよ。
というか君たちは離れられないんじゃないかな』
笑顔で話す安藤くん。
『須藤が結城を想っている以上に
結城は須藤のこと好きだよ。
見てて分かる。大事にされてるでしょ?』
確かに大事にされてる。
優しいし力持ちだし!
そんな正人が大好きだから
安藤くんにはこうしか言えなかった。
「正人には言わないで…」
この言葉しかでてこなかった。

