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大好きだから...
第16章 同期の安藤くん

その翌日にまた安藤くんに会った。
『あれ?昨日ぶりー』
と明るく声をかけてくれた。
でも、私は愛想よく応えられなかった。
「安藤くん、私と一緒に居ない方がいいよ。
ある人に変な噂流されたらキツイよー」
今日は朝から営業部で
また私を目の敵にしていた。
あることないこと大声で。
『俺は大丈夫だよ。別に付き合ってる人が
いるんでもないし。
経理だから取引先とかいないし。』
居ないかもしれないけど
それだけの問題じゃない。
「会社の中で変な噂になったら
仕事やりにくいでしょ?」
すると真剣な顔の安藤くんが
『いろいろ結城に聞いたよ。
俺は気にしないし、言わせとけば?
俺と昨日話したこと結城と話したんでしょ?
だから昨日連絡あったんだけどね 。』
やっぱり…
安藤くんにコンタクトとってたんじゃん。
『結城みたいには力になれないかもしれないけど
話したら楽になることもあるよ。』
ありがとう。
素直に伝えるだけ伝えてホントのことは言えない。
もうしんどくて会社辞めたいな...
ぼんやり思ってただけなのに
『辞めない方がいい。』
真剣な表情で真っ直ぐこちらを見て言った。

