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第10章 体正 章11第
ベッドに横になって、俺は目を瞑った。
一気に色んなことが起きすぎた。
でも、一晩寝たお蔭か、自然と体は楽になっていた。
─────────店長、自分のこと話さなすぎです
「……………」
さっき桜に言われた言葉を思い出して、俺は額に手首を乗せながら、目を開いた。
何だったんだアレ…
──────────今週だって、そんな辛い日々送ってるって私全く聞いてなかったですし
──────────何でそんなに隠すんですかっ…
キスのことじゃなくて、まさかそんなことで怒ってくるなんて思わなかった。
次々と桜との言葉が脳内に甦って、やっと落ち着いた体に血がドクドクと巡る。
ったく……訳分かんねぇことワーワー言いやがって。
こっちは昨日のこと反省して、どうにか気持ち抑え込もうと必死だってのに…
「惑わすなよっ……」
病室で、ぽつりと独り言を言った。
もう混乱させるような事はしなくない。
だとしたら……
この溜まりに溜まった気持ちの行き場は一体…
やるせないまま、俺は病室で無理矢理に目を瞑って眠りに落ちた。