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第12章 みぼつ 章31第
病室に戻った俺は、手の甲に包帯を巻かれながら、ひたすらに看護師の愚痴を聞いていた。
愚痴…というか、俺への不満、だろうか。
「村田さん!本当にもういい加減にして下さい!!!」
うるせぇやつだな……
そんな事を思いながら棒読みで「すみませんでした」と言ったら、さらに看護師はキッと俺の事を睨んだ。
その様子を、桜がベッドの脇に黙って座って見ている。
「まったく!タバコはダメって言ってるのに何度も吸おうとするし、人は殴るし!手に負えません!明日退院したらもう絶対来ないで下さい!」
……俺だってもうこんなとこ来たかねぇし、来るつもりもない。
そう言い返そうとしていたらきつく包帯を締められて、小さく悲鳴を上げた。
「おい!きつく締めすぎだろ!」
俺の言う事なんかガン無視で、その看護師は俺の手当を済ませると、そのまま部屋を出ていった。