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第13章 葉言花 章51第
カウンターの中に入って、飲み物を尋ねる。
「まだ早いし、水でいいわ」
「……おう」
そう応えてグラスを出すと、幸は一口それを飲んで、で?と俺の顔を見た。
「話したいことって何?」
「…………」
「桜ちゃんの事でしょ…?」
あの日から、桜の事が全く分からなくなっていた俺は、開店前に幸を呼び出した。
「………なんか、避けられてる」
「はあ?」
何から話したらいいか分からず、俺は文脈を無視で話し始めると、幸は眉間に皺を寄せた。
「なんかしたの…?」
「…いや………」
してない…とも言い切れず俺は黙った。
でも、桜が俺をあからさまに避けるようになったのは最近のことで、キスのことが関係しているとは考えにくい。