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第3章 し隠目 章1第
桜が働き始めてから、あっという間に2年近くが経った。
もうすっかり慣れた様子の桜は、カウンターに頰を乗せて伏せている。
「店長〜ひま〜」
甘えたような声でそう言って、俺のことをチラと見る。
一方、36になった俺は…
幸のせいで2年前のあの日から相も変わらずこんな桜に心かき乱されっぱなしで、本気で情けない毎日を送っている。
まじで勘弁してほしい……
いい年して、こんな生活本当に有り得ねぇ。
「おい、やる事ならいくらでもあんだから、ダラダラすんな」
「いたっ…訴えますよっ!?」
軽く小突いただけなのに、大袈裟にそう言ってのけた桜に、お〜こわこわ、と巫山戯て言葉を返す。