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第15章 いならいはし隠目 章71第


奥へ行って、階段の前に着くと、桜が「えっ?」と声を上げた。




あぁ……そう言えば、2階が家って桜に言ってねぇかも。




そんな事を思いながらも、そのまま桜を引っ張って階段を上っていく。





「店長っ……あの一体どこにっ…」




やっぱり。




「俺の家」




「え?」




驚いて呆然としている桜を俺は部屋の中に入れた。



そのまま俺は靴を脱ぐと、まだ開いたままだったカーテンに手をかける。




このままいきなりベッドに押し倒したら、余裕のねぇやつみたいに思われそうで、なんか癪だし……。




いや、余裕ねぇけど……。






「ここに住んでるんですか!?」



「ああ」






とりあえず、落ち着くためにも紅茶……入れるか。



そう思ってキッチンに行こうとすると、未だに玄関に立ち尽したままの桜が目に入った。



何してんだこいつ…



「入れよ」




俺の言葉にビクッと体を震わせている。





「警戒してんのか?」




そう尋ねたら桜は顔を紅くして黙り込んだ。



……いまさら…だろ…。


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