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第15章 いならいはし隠目 章71第


「────…っ……」



結局

桜の前じゃ、俺の努力は全部無駄に終わる。



はだけたワイシャツ。


それに手を掛けて脱がすと、唇を離して再び上から桜の事を見下ろした。




細い体。



淡い色の下着。



前にチラと見えた胸元に大きく心をかき乱された事を思い出す。



恥ずかしそうにしているその姿を黙ってジッと見つめていると、突然シャツを掴まれて俺は軽く目を見開いた。




“キスして”




そんな挑発的な表情を見せながら、桜は俺を引っ張る。



……なんとなく、さっきから思ってたが、桜はキス魔だ。



俺はそれに答えるように、再び桜の唇を塞いで、さっきよりも荒く舌を絡ませた。



熱を帯びた舌。



俺が熱いのか、桜が熱いのかはよく分からない。




「はぁっ……」


「……はぁ…っ…」




お互いに呼吸が荒くて、口の端から唾液が滴る。




キスだけで溶けきってる桜の表情を見つめながら、俺はそのまま桜の胸を下着の上から触れた。



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