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第21章 現実


桜の手が、俺のそれに伸びる。


軽く触られただけで、体が震えるのを情けなく思いながら、堪えようとしていると、桜はそのまますぐにそれを口に含んだので、思わず深く息が漏れた。


突然の形勢逆転に頭がついていかない。


だが、体は正直でもっと欲しいと感じてしまっている。


不恰好に顔が歪むのを感じながら、チラと桜を見る。


やばいな…っ……


直接の刺激はもちろん、服も着ず全裸でって言うその姿も視覚的にくるものがある。


思わず桜の方に手を伸ばすと、桜の耳に軽く指が触れた。


それだけで、桜は敏感に反応して、「んっ………」と声を漏らす。


それと同時に、口を離した桜は、顔を上げると蕩けた表情でこっちを見ながら、手の甲で唾液を拭った。


………エロすぎる…


桜の姿に目が釘付けになっていると、桜はそのまま唾液で塗れた俺のそれを握ってゆっくりと上下させた。



あー……まずいっ……



「はぁっ……」


「きもちぃ……?」


「っ……あぁ…」



緩く微笑みながら、挑発的にそんなことを聞く桜に、素直に返事をすると桜はまた嬉しそうに微笑んだ。


くちゃくちゃと、桜が手を動かすたびに水音が漏れる。


全身の血がそこに集中して、堪らない。


しばらくすると、桜は手を上下させたまま、敏感になっている先端に舌を這わせてきた。



「っ……はぁっ……」



更なる刺激に、クッと声が漏れる。



「おいっ……さくら……っ…」


「イきそう……?」



もはや言葉を返すこともままならない俺を見て、桜はまた微笑むと、楽しそうに、俺のそれに唾液を垂らした。



「──────っ…」




どこで覚えたんだっていう、その動きと仕草に、翻弄されながら果てが近付いてきているのを感じていると、桜はそれを見透かすように、「イっちゃダメ」と言いながら意地悪く笑った。


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