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第21章 現実


腰を掴むと、はぁと桜が吐息を漏らす。


その様子に体が熱くなるのを感じた。




「呼び慣れようっつー努力すら感じねぇけどな?」


「努力するっ…けど…。そんなに嫌、なんですか……」


「いやっつーか……」



不思議そうに首を傾げる桜を見て、俺は桜の首筋で顔を埋めて舌を這わせる。



「ここにこうやって二人でいるときは…」


「ちょっと待っ…てっ……」


「店長と従業員って関係じゃねぇだろ?」



長い間、ずっと越えたかった垣根。


くだらないかもしれないが、俺にとってそれはずっと足枷で。


別に今となっちゃあまり関係のないことなのかもしれねぇが。


桜を抱きすくめたまま、下着のホックを外す。


酔っているからなのか、いつもより桜の体が異様に熱い。


そろそろ俺自身も我慢の限界が見えて、桜をそのまま横たわらせようとしたら、突然桜が覚束ない動きで俺を制止した。




「た…つやの、ペースになんかっ…させないから!」


「…………は?」



もたもたとしながら、自分から一糸纏わぬ姿となった桜の動きを見つめる。


こうなった時、俺のペースに出来たことなんか一回もねぇけどな……。

ペタッとベッドに足を崩して座り込んだ桜は、そのままゆっくり俺のベルトに手をかける。


そして、ズボンを脱がされると、パンツ越しからでも分かるほど元気になってる俺のモノをみて、桜は少し嬉しそうにすると、そのまま上目遣いで俺のことを見つめてきた。



「きょうは……私が全部するっ……」


「全部、って……」



なんだ…?と言い切る前に、パンツをずらされると自分でも驚くほど猛ったそれが飛び出した。



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