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第21章 現実
やめないでって言うから、こうしてやってんのに、体が敏感になっているからか、逃げるような桜の動きに俺は、刺激を続けたまま桜を見つめる。



「ったく……お前は本当にわがままだな」




その言葉に、桜は急に不安そうな顔を見せた。



そして、声を無理に抑えて、俺のことを心配そうに見上げている。



ここまでめちゃくちゃやっておいて、どうせまた嫌われるかもとか、余計なことを考えてるに決まってる。


その様子に俺は、フッと笑いながら桜の中心から手を離した。



「わがままならわがままで……それを貫き通せよっ…」


「はぁ…っ」


「そういう不安そうな顔すんな」



なんで分かったの…?って感じの顔に、俺はまた自分のソレが張ったのが分かった。


そして、ゆっくりと桜の頭を優しく撫でると、桜はその俺の手を掴んで嬉しそうに頬擦りをしている。


ほんと、猫だな。


わがままで素直じゃなくて、かわいい俺だけの……


再び律動を始めると、桜は、目を見開きながら俺のことをじっと見つめている。




「一生世話してやっから……」



強く抱きしめて、どこにも行かないように。




「ちょっとは飼い主のいうこときけ…っ」



俺の言葉に、桜はコクりと頷くと、キツく俺のことを抱きしめ返してきた。



耳元で、桜の甘い吐息が聞こえる。



「たつや……っ…すきっ…」



その囁きに、心臓を掴まれたような感覚が走る。


もう、無理だ────



「流石に限界」



正直そう漏らして、俺は一気に欲を吐き出した。


快感が一気に体を駆け巡って、力が抜けると、桜の額にそっと口付けた。


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