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第4章 店お 章3第
とりあえず、もうあと10分して、何も連絡が来なかったらこっちから連絡しよう。
気が気じゃないが、客がいる手前そうも言っていられないと思っていると、カランと扉が開いた。
落ちつけ。
そう自分にいい聞かせる。
そして入ってきた客にわざと明るく声を掛けたところで、桜の姿が目に入って、ホッと胸をなで下ろした。
よかった……事故じゃなかった。
「ちーこーく」
平静を装ってそう言うと、桜は小さな声で謝って来た。
……なんか、元気ねぇ…。
「突っ立ってねぇで、早く入ってくれ」
突っ立ってなんかないですよ!──っていつもならそう俺に返すか、そういう顔で俺のことを睨んでくる。
が───
「はい」
素直にそう返事をしてそのまま裏に入っていった桜を見ながら、首を傾げた。