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第4章 店お 章3第
「達也、ホント桜ちゃんのこと大好きね」
「…あ?」
2年前そそのかしてきた張本人である幸が、からかうようにして、俺を見る。
「心配で仕方がないって感じ?」
「……るせぇ」
ったく…
「元はと言えばお前が───」
小さな声でぼやいたつもりだったのに、幸はちゃんとその俺の声を聞き取って、あら?ととぼけた顔をしながら俺の言葉を遮った。
「そうやっていつも、私のせいみたいにいうけど…。私が2年前、桜ちゃんいいんじゃないって言ったのは、あの時すでに達也が桜ちゃんの事、気にしてる風だったからよ?」
「っ…んなこと──」
「あったわよ。私覚えてるもの」
「─────…」
そんな自覚は…ない。
てか、もう2年も前の事なんか思い出せねぇ。
「それに、私が女の子勧めたの、別に桜ちゃんが初めてじゃないでしょ」
「……まぁ…」
こいつは何かと、いつも俺の事をからかって遊んでいる。
それは、俺がこの店を始めて、最初に幸が来た時からそうだ。