この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
bloʇbnilᙠ
第4章 店お 章3第
「……もう帰ります」
「ああ…お疲れ」
その背中を見つめて、反省しながらも、
「桜」
やっぱりこのまま放っておけねぇ自分に呆れる。
桜が振り返らないのも、きっと俺と同じように呆れてるからだろう。
「言いたくなったらでいい」
「………」
「いつでも聞いてやるから」
知らないくせにと言うなら、
そんなにも思い詰めている理由を俺に教えてくれ…
「……お疲れさまです」
桜は、俺の言葉に何も返さずにそのまま店を出て行った。
「はぁ……」
店内には、カラン──という鈴の音と俺の溜め息が虚しく響き渡っていた。