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第6章 子迷 章6第
『どこにしましょうか』
風呂上がり。
なごみからのLINEを眺めながら、俺は冷蔵庫へ向かった。
昨夜声を掛けられた後、当然のように交換されたLINE。
それから、頻繁ではないが、他愛もないメッセージがたまに届く。
34と36。
健全で相応なこの感じ。
これでいい…と言い聞かせながら、俺は飲み物を取り出して、コップに入れた。
『考えておく』
そう送信しようとして、「く」の文字を消す。
『考えておきます』
打ち直した俺は、送信のボタンを押して、スマホにロックを掛けた。
微妙な距離感。
店の外で会うってことは、相手はもう客ではないのだから、敬語でなくてもいい気がしたが、何となく思い切れない。