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赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
小学二年の男の子が沖まで泳いでいって溺れそうになったのを彼が助けにいき、彼は高波に呑まれて溺死した。彼が助けた男の子は無事、別の監視員に保護されて助かった。
美華子は今でも思うのだった。もし、彼が生きていたら、自分が祥吾と付き合うこともなかったに違いない。もちろん祥吾のことは大好きだし、別れるなんて考えたこともない。でも、あのときの彼が今も元気でいたら、祥吾と社則を破ってまで、こうして付き合うこともなかったとは思う。