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赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
「でも、考えてみれば、私たちが付き合って、もう三年にもなるのよ。その間、そういう噂が立たなかった方がむしろ幸運だったと思うべきじゃないかしら」
「そんなに簡単に済む問題じゃないだろうが! I社では社内恋愛は厳禁だぞ」
語尾が震えている。三年間もこんな関係を続けながら、この期に及んで狼狽える男がどこか物哀しく滑稽に思える。
美華子は笑った。
「そんなこと、あなたに今更言われなくても、私だって知ってるわ。これでも一応、祥吾さんよりは先輩なんだから」
「そんなに簡単に済む問題じゃないだろうが! I社では社内恋愛は厳禁だぞ」
語尾が震えている。三年間もこんな関係を続けながら、この期に及んで狼狽える男がどこか物哀しく滑稽に思える。
美華子は笑った。
「そんなこと、あなたに今更言われなくても、私だって知ってるわ。これでも一応、祥吾さんよりは先輩なんだから」