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赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
化粧室から絨毯の敷き詰められた廊下を辿り、バーまで戻ってくる。入り口の自動ドアが開き、店内に脚を踏み入れた瞬間、最奥の窓際席が見えた。高いスツールに座っている祥吾は相変わらず絵を見ているように様になっている。後ろ姿でさえ、格好良い男は格好良いらしい。恐らく美人も同じ理屈だろう。
男女共に美男美女はいつの世でも羨ましいものである。
祥吾の長い脚が好きだ。それから、愁いを帯びたようなまなざしが、長い翳を落とす睫の向こうからこちらを見つめているとき。あの瞳に見つめられただけで、情けなくも美華子の心は震えてしまう。
男女共に美男美女はいつの世でも羨ましいものである。
祥吾の長い脚が好きだ。それから、愁いを帯びたようなまなざしが、長い翳を落とす睫の向こうからこちらを見つめているとき。あの瞳に見つめられただけで、情けなくも美華子の心は震えてしまう。