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赤い花~情欲の檻~
第3章 MemoriesⅡ
単なる電話ならば、ここまで動揺して隠し立てする必要はないだろうのに、かえって不自然な態度を自分が取っているのが判らないのだろうか。
「おお、そういえば、そうだったな。ちょっと取引先から緊急のメールが入ったみたいで、部下から電話が来たんだ。まったく迷惑な話だよな。折角の美華子とのデートだっていうのに」
取って付けたような口調が哀しい。人間というものは、一度、取り繕った仮面が外れれば、後は放っておいても、本性が出てしまうものなのかもしれない。
「おお、そういえば、そうだったな。ちょっと取引先から緊急のメールが入ったみたいで、部下から電話が来たんだ。まったく迷惑な話だよな。折角の美華子とのデートだっていうのに」
取って付けたような口調が哀しい。人間というものは、一度、取り繕った仮面が外れれば、後は放っておいても、本性が出てしまうものなのかもしれない。