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甘党な愛
第14章 十四
「恵、離れて……」
心臓の音に気付かれそうだから。そうは言えないが、恵の胸を両手で押す。
「嫌だ~。ああ……久しぶりの女の子、柔らかくて気持ちいい~」
「……」
「女の子と会えない分は椿ちゃんで補わせて貰うから!」
「……だから!会って良いって言ってるだろ!」
更にぎゅっと抱き締めてくる恵の言葉を聞くと、私は思わず叫んでいた。会って良いって言ってるのに、何で私で補うんだよ!私の気持ちは無視か!迷惑極まりない。
「そうだ!提案があるんだけど、夜は一緒に寝ようか!」
「は!?そんなの無理だ!」
「俺達夫婦でしょ?一緒に寝ないとか変だよ!」
「だから夫婦は偽りだって!……恵が最初に言ったんだろうがぁぁぁ!」
明るく話す恵の言葉に思い切り叫び、恵の体を押し退けた。