この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘党な愛
第21章 二十一
* * *
嫌だ、嫌だと叫んでいたが。ホテルに入ると、私は一言も言葉を発しなかった。有無を言わさず連れて来られたのは、高級そうな部屋。清潔感もあり、よく昔父親に連れてって貰ったホテルのスイートルームに似ている。八雲がフロントで、無言の私を他所に選んだ。こんな場所、生まれて初めてだ……。
「……」
ベッドの前で緊張して何も話せないし、固まったまま身動きもとれない。……と、思ったら。
「椿」
即効来た……!
「……」
ベッドの縁に座っている八雲から手を引っ張られると、私は八雲の太腿に座る。そして唇へ口付けられると、冷や汗を滲ませた。
「……」
マグロだけはやめないと!マグロだけは!……そう思っている内、何を血迷ったのか八雲の体をベッドへ押し倒す。
「……」
「八雲……」
ドサッと仰向けに倒れ、びっくりしたように私を見つめる八雲。そのまま私は八雲の体に覆い被さったまま、勇気を出して自分から口付けた。
「っ……っ……」
ちゅっ、ちゅっ、と音を鳴らし、目をぎゅっと閉じながら、八雲の下唇を吸い上げる。
「……っ、八雲……」
して貰ってばかりじゃなくて、私も頑張らないと。八雲の側にずっといたいから。
「んっ……っ……」
そのまま夢中で八雲の上下唇を貪っていると、デニムスカートの中へ手を差し込まれ、下着の上から陰部を下から上へするっと軽く撫でられ、ビクッとした。
「……!」
「……」
八雲は無言で笑っている。意地悪く、私の反応を楽しむように。……ここで負けたら女が廃る!
「っ……んっ……」
我慢しながら八雲の上下唇を貪り続ける。すると……八雲の手が下着の中へ入れられて、目を見開いた。
「んんっ……」
ヤバい。もうギブアップしそう……。こんなところ、触られたの初めてだし。恥ずかしくて。