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甘党な愛
第25章 エピローグ
……――甘い。甘過ぎる。口の中が、互いのとろとろな唾液に混じったチョコトリュフの味で、溢れかえっている。
「っ……んっ……ふ……」
いつまでキスするつもりなんだろう。八雲は。一時間と言っていたのに、もう余裕に越えている。
「ふ、ぅ……んっ……」
あれからすぐに態勢が入れ替わられ、私の上に覆い被さった八雲。その瞳は野獣の様に荒々しいが、口付けは優しい。
「ぅ、ん……ふ……」
口内をたっぷり味わう様に舌で舐め上げられ、舌へ吸い付かれる度いやらしい音が響くのに対し。私の下半身も、もうずっと疼いていて。
「ふ……うぅん……」
鼻腔から熱い吐息を漏らしながら、誘うような瞳でうっとりと八雲を見つめる。
「ん……ふ……」
八雲は全然気付いてくれないが――
「……なぁ、そういえば俺、良いもの持ってた」
「良いもの……?」
唇を離して八雲がジーンズの後ろポケットから何かを取り出し、見せてくる。それは私達が買っていたチョコトリュフよりも高級なワイン入りのチョコ。
「椿、これ食べろ」
「でも、私、お酒苦手だし……」
「良いから」
それを半ば強引に口へ入れられると、私は恐る恐る食べる。すると……強いアルコールとチョコの甘さが口の中へ広がり、ぼんやりしてきた。
「何だ、これ……」
もう酔ったのか?私。それにしては早い。