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エレーナ先生の日常
第3章 シャーロック・ホームズ【紫矢 博国】
―朝・職員室…
「ではエレーナ先生。行きましょうか。」
「ハイ。」
朝礼会議が終わったあと、エレーナと水城は職員室を出る。
エレーナは各クラスの、朝のHRに出る事になった。
今日、初めてのクラスは3年A組。
水城博文(ミズシロ ヒロブミ)は3年A組の担任。
黒髪で縁のない眼鏡をかけている。
顔が整っていて、知的なイケメン。
品があり、爽やかな性格。
…多分、女子生徒達だけでなく、女性教師達にも人気がありそう。
横で並んで歩いているエレーナは、水城を見て思った。
「緊張してますか?エレーナ先生。」
「えぇ、少し…」
「ははっ!まぁ、気楽にいきましょう。」
水城先生はニッコリ笑いながら言う。
「ハイ。」
エレーナが返事をしたあと、階段を昇り3階まで行くと3年生の教室がA組~F組までの教室が順番にあった。
…そして、廊下には大勢の女子生徒が一塊に集まっていた。制服の首元のリボンを見ると、3年生だけでなく1年生や2年生の生徒もいた。
…そして塊の中心には、この前図書室で女子生徒とイチャイチャしていた男子生徒がいた。
「ハイハイッ!もうすぐHRだろっ!?…杉原っ!早く教室に入れっ!お前がここにいると授業が始まらないっ!!」
横で水城が男子生徒に注意する。
「ヘーイッ!わかりましたー。」
男子生徒が手を挙げて返事をすると、エレーナと目が合った。