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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2
「誰が見てるか分からないですよ」
「見られてもいいよ。彼女だって紹介するから」
「……ソラ先輩の手、いつも温かいですね」
照れているのか急に大人しくなった彼女を見て、俺はもう一度笑顔を作った。
先生の結婚式の前日。
やっとひとりになる時間ができて、ネックレスを見たお店に行った。
他にこれだと思う物がないか一通り見てから、以前足を止めて見ていたショーケースの前に行く。
そして、何を買うか決めた俺は店員に声を掛けた。
「すみません。これください」
指を差したのは、前に選ぼうとしていたハートのネックレス。
「こちらでしたら、シルバーもございますがどちらになされますか?」
店員がピンクゴールドのハートのネックレスの隣にシルバーの物を並べて見せてくれた。
でもどっちにするかはもう決めていた。
「……ピンクゴールドの方でお願いします」
自分がこれからどうしたいかも決めたから――――