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キミを愛シテ溺れてる
第5章 *キミを愛シテ溺れてる 3
どんな言葉を掛けてあげればいいんだろう。
似たような状況になった親友を亡くして後悔しているのに、いざその時になってみるとなんと言えばいいか考えつかなかった。
それでもとにかく慰めたくて風子の頭をそっと撫でた。
「風子は逃げ出さずに頑張ってるからすごいよ。俺なんて嫌なことから逃げてきたから。でも、逃げてみて分かったこともある」
「分かったこと……?」
「目の前に見えていることがすべてじゃないってことだよ。一歩踏み出せば違う道もあるんだ。
うーん、上手く言えないけどさ……あまり我慢し過ぎるなよ」
「…………。……うん」