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もう私、生徒じゃない
第12章 密室で二人きりの

話を聞き終わった彼女は何も言わなかった。
ただ、となりに腰を下ろして話を聞いていてくれた。
「俺は、人の人生を奪った、
罪に問われなくても、重罪人なんだ」
彼女は俺の呟きに何も言わなかった。
そのかわり俺の額の古傷をそっと撫でる。
「俺は…」
「痛いね…」
彼女が俺の言葉を遮るように呟く。
「痛いよね…」
そう言いながら彼女は古傷を撫で続ける。
彼女の瞳には涙が滲んでいた。
「痛いね……っ…」
彼女の涙が俺の心を溶かしていく。
古傷だ、痛みなどない。
痛みはない、けれど俺の涙が頬を伝った。
ただ、となりに腰を下ろして話を聞いていてくれた。
「俺は、人の人生を奪った、
罪に問われなくても、重罪人なんだ」
彼女は俺の呟きに何も言わなかった。
そのかわり俺の額の古傷をそっと撫でる。
「俺は…」
「痛いね…」
彼女が俺の言葉を遮るように呟く。
「痛いよね…」
そう言いながら彼女は古傷を撫で続ける。
彼女の瞳には涙が滲んでいた。
「痛いね……っ…」
彼女の涙が俺の心を溶かしていく。
古傷だ、痛みなどない。
痛みはない、けれど俺の涙が頬を伝った。

