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もう私、生徒じゃない
第7章 知らなかった遊戯
これで退路は塞がれたわけだ。



私は昼休み終了後、

用事があると紗希子ちゃんに伝え

あの忌々しい旧階段の扉の前にいた。



メッセージアプリが着信を伝える。



「空いてるから入ってきて」



深呼吸をしてみたがうまくいかなかった。

ギュッと目をつぶって旧階段の扉を押し開けた。



今日は最初から明るかった。

滝野先生は私の姿を確認すると階段を登ってきて

持っている鍵で旧階段を施錠する。



逃げられない



現実が重くのしかかった。



「大人しくしてれば痛くしないから」



そう言った滝野に腕を引かれ

あの特殊な椅子前までくると

知らずに涙が溢れて止まらない。



「泣かないで、俺は松永を悦ばせたいんだ」



喜ぶ?あんな事をして?私が?



その思いも言葉にはできず

私は暫く泣き続けていた。
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