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もう私、生徒じゃない
第8章 知らない場所で
そのまま改札を抜けると

駅前だというのに怪しいネオンが光っていた。



ラブホ街か…。



嫌な所で降りてしまった。

でも、もし俺が降りていなかったら…

彼女は無事ではなかったかも知れない。



…もう、違う意味では無事ではなさそうだが。

先程から震えるスマホが鬱陶しくなり電源を落とす。



もう腹をくくるしかない。

綺麗目な外観をしたホテルを目指す。

抵抗されるかと思ったが

彼女は大人しく付いてきた。



チェックインを済ませカードキーを受け取り

エレベーターへのると

彼女はまた身体を竦ませ

繋いだ手をぎゅっと握ってきた。

安心させるためにぎゅっと握り返すと

彼女は少しだけ身体の力を抜いたようだった。



カードをかざして扉を開けると

彼女は大人しく中へ入っていく。

繋いだ手に引っ張られるようにして

俺も部屋へ入った。
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