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雪の日に祝福を・・・。
第8章  2人の夢
  


 〝子どもに感心がない〟というのが嫌と言うほどに理解できた。


「君には、ガッカリだな。〝夢〟なんてものに振り回されなかったからいまの地位を君は、手に入れたのだろう?そんな君が夢を語るのかい?」


「っ、コンクールが終わるまでは・・・そっとしておいて頂けますか?」


 痛いところを突かれてしまった。


「コンクールが終わったらうちに返してくれるんだね?」


「考慮致します。」


「いい答えだ。」


「っ・・・」


 急に笑顔を向けられ隣に座れてしまい身構える。


「息子さえ帰るようにしてくれたら君とのことは、妨害しないからね。」


「判りました。」


 今朝の倖せな微睡《マドロ》みなどどこかへ行ってしまった。


「じゃあ、頼むよ。」


「はい・・・」


 返事をするがのどがつかえる。


「では、帰るよ。」


「お送りします。」


  
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