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雪の日に祝福を・・・。
第9章 絵画コンクール
「痛っ・・・」
「月依っ!!」
目の前で身体が倒れ込むのが見えて走って抱き留める。
「月依、どうした?」
「あ、たま・・・痛い。」
「馬鹿、だから仕事も程々にしろって言ったのに。いま、救急車呼んでやる。」
「待って・・・燵夜、くんには、、、言わないで。」
「判った。」
返事をすると気を失った姪を抱いたまますぐに救急車を要請した。
》 》
世界は、不平等だ。
そう思っていた私の世界にも心配をしてくれる人も居たのだ・・・。
《 《
白い天井が出迎えてくれた。
「若狭さん、気が付きましたか?」
「・・・。」
横には、白衣の天使がなにやら作業をしながら声を掛けてくれた。
「は、い・・・どれくらい、寝てましたか?」
気を失う前の記憶がよみがえり静かに問い掛けた。
「いまは、早朝です。点滴のパックを変えてました。」